2020年2月10日月曜日

日本髪、前夜

2018年の夏 平成最後の夏

私は一人暮らしの部屋で長襦袢を前に悩んでいた。
畳み方が分からない。これから西陣で着付け教室なのに。
バスに乗る時刻が迫る。

着付けの稽古はまだ数回目。
先生の着方を見よう見まね。何度も何度も同じ動き。
母から借りた化繊の小紋は、着ても脱いでもくっしゃくしゃ。
果たして着れるようになるのだろうか。

稽古前も稽古中も心配だらけ。
着付けを習っている人は、学生から年上のお姉さんまで様々。
自分より若い子を見て「もっと若いうちから私も稽古すれば...」と思い悩む。
年上のお姉さんを見て「もっと私も良い着物で練習すれば...」と悩む。

唯一の癒しが、稽古仲間の文楽好きなお姉さんと話すこと。
三味線弾きの鶴澤寛太郎さんが好きで
「寛ちゃん可愛い〜」といつも言う。

そのお姉さんから「あなた、日本髪が似合うと思う」と突然言われた。
滋賀で日本髪のイベントがあったらしく、そのニュースを見てのこと。
私にどんどん日本髪をオススメしていくお姉さん。
訳がわからない私。

しかし、そのことがキッカケで日本髪に興味を持ち、
少しづつ関連する本を読みだす。

それから半年後。2019年3月。
SNSで聖子さんの日本髪の写真を見る。あまりの美しさに衝撃。
本物の日本髪...綺麗...!
慌てて聖子さんに連絡。世の中は便利になったものだ。

••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••

続きは今度。