天地明察
著者: 冲方 丁
価格: ¥ 1,890
単行本: 475ページ
出版社: 角川書店(角川グループパブリッシング) (2009/12/1)
ISBN-10: 404874013X
ISBN-13: 978-4048740135
発売日: 2009/12/1
こんにちは
motocoです。
最近、「天地明察」にハマっていて、
本だけでなく映画も見たりしています。
それでは、ブックレビューを下の行から書きます。
この本は、主人公であり、囲碁を仕事とする
安井算哲(渋皮春海)が幾多の苦難を乗り越えながら、
"大和暦"を作成し、改暦に持ち込み、
日本の標準の暦にする...
という、壮大な改暦をテーマにした小説である。
個人的にこの本を読んで、「オープンソース成功の裏には
"人生をうずめている人"あり」という言葉を思い出した。
この本でも、渋川春海は「大和暦の作成」という
「壮大な暦作り」に約10年の人生をうずめていた。
春海にとっての算術の先生である山崎闇齋先生の協力や、
大老である酒井のお金の援助、妻のえんの献身的なサポートなどもありつつ、
人生をうずめていた。
今の私は、マジックをしたり、オタマトーンを弾いたり、プログラミングもどきをしたりだけど、
こう、"何か1つ打ち込めるもの"というのが無い。
だから、何か1つに打ち込んでる人を見るとすごく羨ましい。
あと、囲碁や暦術の他にも算術や朱子学などにも優れていて、
本当に羨ましい。その才能を分けて欲しい。
最後に、個人的にこの本を読んで一番印象に残ったのは
関孝和という算術家だ。
いろいろな算術の問題が書かれた神社の絵馬を一瞥即解とか
なんていう変態イケメン。
もし、今の世に生きていたら、多分、フィールズ賞(数学のノーベル賞)とか
穫りまくりんぐなんじゃないだろうか。
とか思うくらいすごい。
しかも今、流通している暦を「これ、間違ってると思う。私の計算では。」とか
言うとかもう!!カッコいい!!としか言えない。
恥ずかしながら、私は、中学校・高校の頃は数学が苦手であり嫌いであった。
でも、「天地明察」や「数学ガール」を読むにつれて
自分の中で"数学って、ちゃんとすれば面白そう!"と思うようになった。
多分、「数学=無味乾燥で冷たいもの」から
「数学=分かると楽しい娯楽」という認識に変わったから好きになったのだと思う。
あと、数学を「Aさんが時速4kmで10分歩いてる。その時の〜」みたいな文章題とかじゃなくて、
「ちゃんとしたストーリーの中の数学だったり、映画」を見て来たからだと思う。
だから最近では、もう一度数学を学ぼうと色々な本を読んでいる。